ワイン不完全ガイド「シェルブロ」

戦わないワイン商 (株)Sheldlake代表村山による、ワインとかなんかそんな感じのブログ

私が飲んだワインたち ~ Glass2 ~

夏、最高。

 

 

こんにちは私です代表です村山です。

 

 

私、夏、大っっっっっっっ好きなんですよね。

なんか、先日東京で全国最高気温38.5℃だったみたいなんですけど、その日も特に不快感は感じませんでした。感じるのはただ、陽光に焼かれ歓喜の声を上げる私の肌、生きている実感、この陽炎に溶けてしまいたい、いやいっそ溶けて消えた方が社会のためなのではという快楽の果ての願望、とにかく一言で言うと、「夏Fuuuuuu!」って、毎分、叫んでました。もちろん心の中で。

 

 

さて、「なんか“それっぽい人”に思われよう作戦」の第2回。

前回は、読んだ全員による「じゃあなんでこのワイン選んだんだよ」の大合唱がコダマする結果となりましたが、今回はそんなことにはなりません。

 

コチラ

 

SOAVE CLASSICO

 

またイタリアワインかよって。しかも前回と同じヴェネト州かよって。

 

この二つに共通している「SOAVE」(ソアーヴェ)ってやつ。前回もちょっと出てきましたね。 「この前出てきたから思い出して、ついでにソアーヴェをネタに書いといたんだろお前」ってお思いのそこのあなた、大正解です

あれですあれ、「ガルガーネガ」って、ラスボスのダンジョンで手に入る強武器みたいな名前の品種の白ワインです。 ソアーヴェはなぜか結構数を飲んでますが、この2つは直近に自分用に開けたものですね。つまり、他の今まで飲んだSOAVEは、写真すら撮らず、”イエーイって開けてイエーイって空けた” ってわけです本当すいません反省してます。

 

この2つのソアーヴェ、さすがにスーパーでは置いてないかもしれませんが、百貨店のワインショップには置いてあるでしょう。両方とも、¥2,000~3,000の間で手に入るはずです。 さらに、あくまで私の感覚ですが、“この値段でこれなら全然買いますわレベル”の味わいです。コスパは抜群と言えるでしょう。

 

ソアーヴェって、基本的に辛口の、すっきりフレッシュな白ワイン。 独特の香り高さがあります。生産者にもよる(これ重要)んですが、マスカットや洋梨の様な甘やかさに、香ばしさの絡む香り、とでもいいましょうか。 結構酸味もバランス良くしっかりある印象なので、和食(刺身とか煮物)にも合わせられるはずですよ。

 

右の「SUAVIA(スアヴィア)」の方が、ソアーヴェらしい香り高さがより顕著でしたね。果実味に調和するミネラリーな酸味が、これまた素敵。 あと、「SUAVIA」の生産者は美人4姉妹らしくてですね。このワインの香り高さと合間って、“4人ともいい匂いするんだろうなぁ”と、約1万km以上離れた遥か遠い北イタリアに思いを馳せることで、「香り」「味わい」「アフター」というワインを評価する上での3つの要素に加え「妄想」という第4の次元が現出し、このワインにまた別の奥深さが生まれるという全く以て素晴ら(以下省略)

 

「原産地呼称」ってなんだ 〜ラベルのお話〜

さて、オートモードでばーっと書きましたけど

 

「ソアーヴェは美味しい」 なんてことはありません

  

「ふざけんなよお前」って、このブログが表示されたモニタを睨みつける皆様の顔が見えるようです。

あの、えっと、なんと言いましょうか。

 

他のお酒と同じく、ワインって「ラベル」も重要なんです。もちろん、“デザインが良い”とかって意味じゃなくて、そこにある表示

 

 

「SOAVE」って、もちろん“ワインの名前”ではあるんですけど、ワイン飲まない人にとっては少々分かりづらいかもしれません。「『SOAVE』がワインの名前なら、何で沢山あるのよ」って。

D.O.C.(統制原産地呼称)という、イタリアワイン法で規定された品質分類における“呼び名”の一つなんですよ、ソアーヴェって。「SOAVE D.O.C.」なんて表現されます。

 

簡単に言えば

 

・******という地域で収穫された

・******ってブドウを使って

補助品種は*****を**%までなら使用してOK

醸造は************で

度数は**%以上で

etc…

 

のように、定められたあらゆる規定をクリアしたものが、D.O.C.ってのを付けられる。“偽物”の排除と同時に、消費者にとっての、選ぶ上での一つの基準になるわけですな。

この「原産地呼称」って、格付けみたいなもんで、このD.O.C.より厳しく統制・管理されたD.O.C.G(統制保証原産地呼称)ってのがあります(※だからって、“D.O.C.G.の方が美味しいんだ”ってわけではありませんよ)。

んで、左の「BATTISTELLE」、右の「SUAVIA」ってのが生産者名(ワイナリー名)だったり、場合によっては生産ラインに付けた名前だったり。

簡単に、かついい加減に、かつ乱暴に言えば、「これは田中さんの造るSOAVE、こっちは高橋さんの造るSOAVE」みたいなもんですよ。

 

「〜CLASSICO」の謎

んで、ここ。

 

CLASSICO」ってあるじゃないですか。「SOAVE CLASSICO」ソアーヴェ・クラシコって。

「SOAVE」と「SOAVE CLASSICO」、ちょっと違うんです(Soave Classicoは単独では未だD.O.C.になり得てません)。

 

ソアーヴェって、むっちゃ造る人、多いんですよ。それこそ、いくつもの大企業が大量生産もしてる。だから、「SOAVE D.O.C.」が付いたワイン、たっっっくさん種類があります。

「あ、ソアーヴェ人気あるの?しかもヤリやすい感じ?じゃあ俺も造る~」みたいな感じで、いろんな人が参入してきました。

 

結果、ソアーヴェ全体の品質が落ちました。というより、品質の低いソアーヴェが増えました。 大量生産ものが増え、市場価格もどんどん下がります。

  

“「SOAVEだから美味しい」なんてことはない” って、そういう意味です。

飲んだ瞬間、北イタリアの方角に向かって「あ”あ”あ”あ”あ”あ”!」って叫びそうになるソアーヴェ、今までいくつも当たってきました。

 

 

さて、そんな中、志の高い生産者たちが動きます。「俺たちは、昔の品質の良かったSOAVEを守るぜ」って。 ソアーヴェ生産地区の中でも、伝統的な(クラシコな)地区で造り、「これが伝統的なSOAVEだぜ、こいつぁグレートだぜクレイジーダイヤモンドぉ」という意思も込め、「SOAVE CLASSICO」と名付けている、というわけです。

 

そんなこんなで、確かに「CLASSICO」の方が良質なものが多いって、私はそう思ってます。

 

 

この話、別にSOAVE D.O.C.に限りません。イタリア国内では、他にもよくある様な流れです。

例えば、有名どころは「CHIANTI D.O.C.G」(キャンティ)。知ってる方も多いでしょう。先程の原産地呼称の話でいうと、こちらはD.O.C.G.ですね。

 

▲フォンテルートリ「CHIANTI CLASSICO」

 

CHIANTI D.O.C.G.」と「CHIANTI CLASSICO D.O.C.G.」、両方あります(こちらはCLASSICOの方も単独でD.O.C.G.となってます)。

これもまた、「CLASSICO」の意味合い/歴史は、「SOAVE」上記と同じです。 こちらはソアーヴェよりも規模はデカいですね。なんたってCHIANTIは、日本でもその辺のコンビニで¥1,000以下・数百円とかで売ってますからね(ほら、“D.O.C.G.だから美味しい”ってわけじゃないんです)。

 

 

ってなわけで

 

 

お気づきでしたでしょうか。ワインの味の話してたのに、なんか、いつの間にかワインのラベル講座にすり替わっていたことに。私は今気付きました、書きながら。すいません反省します。

 

 

今回挙げたソアーヴェ・クラシコですが

「BATTISTELLE」と「SUAVIA」の他に、手頃な値段で美味しいところを適当に挙げますと

 

・グエリエリ・リッツァルディ

・ピエロパン

・ジー二

 

濃厚なタイプのもありますからね、自分の気に入ったソアーヴェ探しというのも一興です。

 

特に、上述した「SUAVIA」のソアーヴェ・クラシコはオススメですよ。

北イタリアの大自然と共に、美人4姉妹から発せられるであろう良い香りを妄想しながら味わいますと、より格別な陶酔を味わえることでしょう。

 

 

私、レビュー向いてないなぁ。

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株式会社シェルドレイク 代表 ムラヤマ

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