ワイン不完全ガイド「シェルブロ」

戦わないワイン商 (株)Sheldlake代表村山による、ワインとかなんかそんな感じのブログ

絵本のススメ feat.独断と偏見

先生

 

絵本が、読みたいです。

 

 

こんにちは私です代表です。

そして、どうも、全日本絵本まぁまぁ愛好家連盟・代表理事の村山です。

 

 

私ね、実は結構絵本好きなんですよ。

でもこの世界、“ガチ勢”多いですからね。下手に「絵本好き」とか発言すると「そんな程度で絵本好きとか…ハフン=っ」と盛大な鼻息と共に嘲笑われて心が砕けること山の如しが予測されるため、触れることを控えてきた次第です。

 

こんな私にも、なんと母親がいまして。母が絵本好きだった影響も大きいとは分析しておりますが、最も有力な説は、自分に全く無いもの、足りないものを無意識に望むという“無い物ねだりシステム”に起因しているというものではないでしょうか。絶対そうだわ。だって「絵本」と「私」って、「天使」と「餓鬼」みたいな相関関係ですから。

 

 

絵本の効用

絵本のココが良いとか、作者が誰で、その略歴とか、この絵本を書くに至ったエピソードとか、私そういうものには全く興味がありません。大体は表紙とタイトルで決めます。いわゆる“ジャケ買い”ですね。

例えば本屋さんで。手に取って、ペラペラめくって、また次の本を手に取って、ペラペラめくって。

この単純な行動だけでも、「日頃私に降り掛かってはヘドロのように堆積していく不安とか不満とかカルマが、少しずつ剥がれていくかのようだと」思い込むことで不安とか不満とかカルマが剥がれる気がしてます。気がしてるだけでしょう。

 

で、どんな時に絵本を開くのかというと、私の場合、大抵は心が砕けそうな時、もしくはもう既に砕け散った時。 最近も、私的にちょっと辛いことがありまして、そんな時「あ…あぁ……え…えほん……絵本を…っ! ハァハァ…」って、むさぼるように絵本を開いて必死に心の修復を図ります。

 

 

そんなわけで本日は、日夜、社会や人間関係エトセトラに起因した皆様の心の闇を少しでも拭うべく

独断と偏見と善意に満ちた視点で以て、オススメしたい絵本を目に入ったものから適当にご紹介させて頂きます。

 

『つみきのいえ』

 

ご存知の方は多いでしょう。めっちゃ売れましたね。「ストーリー系」に分類されます。 もう、なんていうか、エンディングに向かうにつれ、胸の奥の方にある名称のない器官がモッシュ&ダイブしている様な感情に陥ります。絵本を読んでいると良くあることですね。

 

 

▲主人公であるおじいちゃんが、落とした大道具を取りに潜水するシーン。潜水服を着たおじいちゃんの姿が『千と千尋』のカオナシにそっくり過ぎて、まさかジブリはこの潜水服Gちゃんをモチーフにカオナシを生んだのでは、と訝る程。

 

『わすれられないおくりもの』

 

良い。とても良い。すごく良い。これもまた、名称のない器官が叫んでいるような感情に陥ります。「ストーリー系」に分類されますね。 ある集落の顔役である、年老いたアナグマが生涯を全うし大往生。悲しみに暮れる集落の人々、いや、獣々。アナグマとの思い出話をしては嘆き悲しんでいましたが、語るにつれ、アナグマが “残してくれたもの” に獣々は気付き始めます。

「私はこの世に何が残せるのだろう」と、この作品を読む度に考えるのですが、このブログに書き続けているいい加減な文章の数々がログとして後世にまで残るのかと思うと、激しい寂寥感に襲われます。

 

『ウォーリーを探せ』シリーズ

 

言わずと知れた名作ですね。 “探したい…ウォーリーを……探したい…っ!” なんて思うことは、後は細胞が死にゆくだけのこの歳には、もうさすがにないんですが、手に取るとつい探しちゃうんですよね。

しかも、明らかに昔よりウォーリーを見つけるのに時間がかかる→衰えを感じる→ムキになってくる→いつの間にか夢中になってる。

この、“オトナの心理”を絶妙に突いたウロボロスの環の構築が、長年このシリーズを「名作」たらしめている理由でしょう。

 

『ウィリーをすくえ!チム川をいく』

 

野ネズミのチムと、ハリネズミのブラウンさんの冒険活劇。「ストーリー系」です。 この話で登場する悪者役はドブネズミ。「え? 野ネズミとドブネズミ、同じ種じゃないの? 生活水準とか生活環境の違いじゃないの? 設定が既に差別じみてない?」というツッコミが開始3ページ目位で訪れ、「さすがは絵本世界」と素直に感心させられる“基本”を押さえた教科書的絵本。

 

『14ひきのせんたく』

 

コチラは「ストーリー系」の中でも、「日常系」に分類されますね。

ひらがな表記のため、タイトルだけでは分かりにくいのですが、『14匹の洗濯』です。私は最初『14匹の選択』だと思って、「東京の片隅で、人間から逃げながらも健気に暮らしていたネズミ一家。ある日、愛する両親が凶悪なネズミ捕りの罠にかかってしまった。両親を救おうと引き返す14匹の小ネズミたち。しかし、そこに近づいてくる回収業者の足音が。救うべきか、逃げるべきか。14匹に選択の時が迫る…」みたいなシビアなスペクタクルを想像しました。全然違います。

 

 

▲この絵本で一番好きな1ページ目。こんな家に住むのが、私の夢です。つまり、虫か小動物に転生するしかありませんね。来世に期待です。

 

 

▲あと、14匹の小ネズミたちに番号が振られていて、光の速さで「囚人かよっ」って心中で叫んだのも良い思い出です。それぞれの名前ですが、「いっちゃん」「にっくん」「さっちゃん」…というように、それはそれは独創性溢れる名前を付けたもんだなぁ、とネズミたちの親に感心します。“逆キラキラネーム”とでも名付けたい。

 

『きんいろだんご』

 

小ウサギのこはるが、巷で美味しいと噂の“金色団子”なる怪しい響きのお団子を探しに出掛けます。家を出てすぐ、こはるを見かけた通りすがりの魔女(推定150歳)が、「うへへへ、美味しそうなウサギだことジュルリ…」と、こはるの後を付けます。完全に不審者です。

この魔女の食欲というか、こはるを食べた過ぎる情念が、現代のこの高齢化社会・日本を暗喩しているのだと私は捉えてます。絶対違います。

 

▲「まじょは といえば、うずうずが とまりません」。溢れ出る性欲の発露。

 

そして、未だに謎が解けない、問題のページ。

 

▲え、何の音…?

 

この音で、こはるは魔女の存在に気がつきます。

私は最初、「元々悪かった魔女の腰が音を立てて砕け散ったのか」と思ったのですが、魔女は食欲と共に元気なままです。もしくは漫画でよくある、「枝を踏んで “…パキッ!” で敵に感知されるやつか」とも思いましたが、枝を踏んだだけで “ゴッキン  パッキン” なんて爽快な音は、さすがに出ないでしょう。特に “ゴッキン” は、鉄パイプでもへし折らない限り、考えられません。

驚いたことに、次のページ以降この怪奇音の件に関して全く触れられないまま、お話は終わります。「謎は謎のままで良いじゃないか」「全てを知る必要はないのさ」「知らないでいることの幸せだってあるんだよ」。そう教えてくれているのかもしれません。さすがは絵本世界です。

  

 

と、一息でオススメの絵本とその読みどころをご紹介してきました。

ご紹介したい作品はまだまだございますが、それはまた別の、私の心が砕け散った機会にでも。

 

 

最後に、魔女(推定150歳/食欲旺盛)のセクシーショット(パンチラ)をご覧に入れながら、本日は失礼します。

 

皆様、良い絵本ライフを。 

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株式会社シェルドレイク 代表 ムラヤマ

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