新入荷ワイン紹介5 スロバキア・ストレコフの家族ワイナリー 〜 リースリング、2つのアプローチ 〜
↑ の続きです。残りの白2種のご紹介。
2種とも同じヴィンテージのリースリング。そして醸造アプローチがそれぞれ異なります。
これは飲み比べが面白いですよ。
◆ 目次
Nabobuliach, Riesling 2016
さぁ、スロバキアのリースリング。寄ってらっしゃい見てら(以下略 。
これ、イチ押しの1本。かなり面白い醸造法を取ってます。
それは、ワイン名にもなっている『 Nabobuliach 』に関係してます。
ラベル表記について
『Ryzling rýnský(リーズリング リンスキー)』=「Riesling(リースリング)」
ですね。チェコ・Petr MARADAの記事でも書きました。
そして、筆記体で表記されてる『 Nabobuliach (ナ ボブリアック)』。
これが重要です。
「Na bobuliach」→「Na(= On) Bobuliach(= Berry) 」
ここから、
『Nabobuliach (ナ ボブリアック)』=「ベリーの上で寝かせる」
といった意味合いになります。
ハンガリーオークでの発酵が終わった後、そのワインの中に、同じ年の傷のないブドウ(この場合はリースリング)をドコドコ入れます。そんでそのまま熟成に入ります。
つまり、「ベリーの上で寝かせる=Na bobuliach」ってわけです。
私は初めて聞いた手法です。なんだそれ。
お兄さんのTomás Kasnyikさんのお話によると
よりジューシーに、コクのあるフレッシュ感が生まれる。
さらに、ブドウの皮に備わっている酸化防止作用がワインにつく、オレンジワインと同じように。より強いワインになるんだ
とのこと。
真偽のほどはわかりませんが、これは興味深い。
こんなイメージ。これが樽の中で行われていると。
↓
これを、ず〜〜っと漬け続けるとこんなことになります。
↓
『Nabobuliach リースリング』は10ヶ月間、この状態で熟成されます。
その味わいはいかがなものでしょうか。
『Nabobuliach, Riesling 2016』テイスティング
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【外観】ですが、けっこう色は濃いめ。
黄金がかったイエローって感じでしょうか。
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【香り】。「あっふん」て極めてキモい声が出るほどのアロマ。キモいのは私出あってワインは最高。
グレープフルーツやレモンに近いフレッシュな柑橘香と共に、香木のような心地良い香り。そんで味わいにミネラル感を予感させるニュアンス。
これは期待が膨らみます。
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【味わい】。醸造法の特異さとは裏腹に、ちゃんとド真ん中歩いてる。そんな味わい。うんま。
少し甘さあるピンクグレープフルーツをギュッと絞ったかのようなフレッシュさ。ぎゅんと伸びやかで綺麗な酸味。好きです。
仄かな甘みが一気に広がって、ゆっくりとコクを広げていく苦味。愛してる。
口中にが滞留するフレッシュでミネラルリーなコク。ちょっと休憩していかない?
フレッシュながらコクが余韻する、艶やかな一口。
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「醸造方法が変わっている」。そんなことはもはやどうでも良くて、ただワインを見つめる。そうするとこのワインの美しさが際立ってきます。
面白いアプローチで煌めきを見せるスロバキアの “ブドウ漬け” リースリング。
どうぞお試しを。
FOUR DAYS, Riesling 2016
同じくストレコフのリースリング。
同じく2016ヴィンテージのリースリングですが、先ほどとは醸造アプローチが異なります。
例によって、ラベル表記がその内情。
ラベル表記について
『 FOUR DAYS 』とありますね。「4日間」です。
何が4日間かって、「4日間、スキンコンタクトしました」ということですな。
簡単に言っちゃえば、「半オレンジワイン」です。
実は、他にも『SEVEN DAYS』『ORANGE』とあるんですよ。
でもね、やっぱり「一番広く食事と共に楽しめるものは何か」って考えて、今回は『 FOUR DAYS 』を輸入しました。
『FOUR DAYS, Riesling 2016』テイスティング
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【外観】。4日間とはいえ、スキンコンタクトの影響が出ていますね。少し濃くなっておりますな。
淡い麦わらって感じ。
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【香り】。このワインを頭から浴びたい、ついでに髪を洗ってしまいたい。
これを全身に塗りたくって外に出れば道ゆく女性が振り向くのではないか。そして私は社会的に死ぬのではないか。そんな最高の香りです。伝わりますか?
蜜感を伴った果実香が最高。花梨とか洋梨の感じ。かと言って「甘い」のではなく、瑞々しさ煌めくブドウの香り。
後ろの方に香木のニュアンスがあって、これがまた心地よさを爆増させてます。
言葉にしようとすればするほど、様々な香りの要素が押し寄せて感じられる。
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【味わい】。もう抱いて。以上となりますどうもありがとうございました。
なんとジューシーな果実味、しなやかな酸味。コクを出す苦味のバランスも抜群。
まろやかな口当たりのまま、するっと喉を滑り落ちる。そのまま全身にエキスが染み渡り、海は割れ、雷鳴が轟き、大地に生命が生まれ、生命が誕生した、そんな味わいですね。
そしてやはり、抜群にフードフレンドリーな要素抜群。様々な料理に広く合わせられるんじゃないでしょうか。
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口中に残る旨みも、芳醇に香る余韻も含め、「畑から生まれたワインだなぁ」と感じさせる。そんな素晴らしいワイン。
“4日間” で花開くリースリング。
あなた自身の身体で、どうぞお試しアレ。
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ということで
ストレコフの家族経営ワイナリー・Kasnyikが手がける、個性光る4種の白ワインのご紹介でした。
私のゴミカスレベルの語彙能力と言語感覚では、ご紹介したワインの魅力を10%も伝えられてないんですが、ぜひ各々の鼻で、そして舌で感じていただければ幸いに存じます。
一般販売は今週末より。
ご注文お待ち申し上げます。
※3月25日 追記
スロバキアはストレコフの自然派生産者・Kasnyikのワインの一般販売を開始しました。
みなさまのご注文、心よりお待ち申し上げます。
新入荷ワインご紹介 まとめ
2019年一発目の新入荷ワインのご紹介は以上となります。
[Petr MARADA(チェコ)]
[MAGULA(スロバキア)]
[Kasnyik(スロバキア)]
みなさまの琴線にそっと触れるようなワインたちであります。
ご興味ある方、心よりご注文をお待ち申し上げます。
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株式会社シェルドレイク 代表 ムラヤマ
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