新ワインのご紹介 2
「新ラインナップ紹介」の続きです。
今回新たに、再びスロバキアの自然派生産者から追加されております。
ちょっと訳あって、このワイナリーからは1種のみなんですが、早速ワインからご紹介させて頂きたい所存。
このワイナリーのワイン自体、日本初輸入です。
Frankovka modrá 2014(赤:ブラウフレンキッシュ)
ブラウフレンキッシュですよお姉さん。
「Frankovka modrá フランコウカ モドラ」って書いてありますが、これスロバキア語表記。国際的な呼び名が「ブラウフレンキッシュ」というわけですな。
ラベル、めっちゃカッコいいでしょ。紙質も、ざらっとしてマットな感じ。ブドウの根をかたどっている部分はラベルごと切り取られています。
で、良いのは見た目だけじゃありませぬぞ。味わいがこれまた最高です。
香りですが、開けたばかりは、まず“動物的な”香りが先行します。革だったり、ちょっと燻製した肉のような。この「ブラウフレンキッシュ」のヴィンテージは2014。「もうこういう香りするんだ」って、“うほっ”てなります。
少し経つと、熟したプラムのような果実香が立ち上がってきます。
そして、濡れた土を想起する香り。
いろんな香りがして、なかなか面白いですよ。
※ワイン界の「なめし革」
赤ワインのテイスティングコメントで、「なめし革」という香りの表現が時折顔を出します。ボルドーの、ある程度ヴィンテージを経たモノなんかにはよく出てきます。
なんとなく分かりそうで分からない、背中の痒くなりそうなタームなんですが、これ、動物の革そのものと、“なめす”過程で使用する薬剤の交じった香りなんですよね。
個人的には、こういうワインの香りを嗅ぐと、「湿度の高い時に本革モノから発せられる香り」とか「雨の日にはいつも、昔お気に入りだった革のバックから発せられていた香り」とか、“濡れた” “曇り” “雨” “革” なんかが想起されますけど。人によって、頭に浮かぶものは様々でしょう。
便宜的に“業界用語”使うこともありますが、表現なんて気にせず、要は自分の経験に則して想起されるもので充分です。そう考えてワインに触れてみると、忘れていた過去に出会えたりします。
で、口に含むとどうなのかという、重々しさはまるで感じない、優しい口当たりと軽やかさがあります。こんな香りなものですからね、結構な厚みのある濃厚な感じかなって思いきや、です。するすると飲めちゃうんですよ。
特にワインを忌避する方の嫌がる部分、“イガイガ”するとか、“喉にキッとくるような酸味”とか、そんなのがない。
凝縮した果実味、滑らかなタンニン(苦味成分)とバランスの取れた酸味。後味にふんわりとくるスパイシーな風味がアクセントになりますな。
私としましては、まさに目玉ワインなんですが、それを手掛けるはコチラどーん。
スロバキア共和国西部、小カルパチア地区という、それはもう長閑な田園風景の一角に 居を構えるワイナリー。自然派生産者です。
詳しいワイナリーの説明は、また別の機会に。
▲視察時の一枚。とても穏やかで、快く受け入れてくださった生産者の一人です。
イチオシ です。
続きます。