ゲヴュゲヴュしちゃう だってトラミンだもん ~ゲヴュルツトラミナー 2~
〜 続き 〜
さて、ブドウって、品種によって栽培できる国、出来ない国があります。伊予柑は愛媛じゃないと、みたいなもんです。伊予柑のことわからないけど。
仮に栽培できても、美味しいワインになるかどうか、それもまた産地によります。もちろん、生産者の腕も関わってきます。
ゲヴュルツトラミナーで有名な産地としては
・フランスのアルザス
・イタリアのアルト・アディジェ
・オーストリアのシュタイヤーマルク
この辺が大概挙げられてる気がます。
イタリアは上記のトラミン村のある州ですね。一通り何本か飲んでますが、美味しいですよ。ワインショップなんかで、「ちょっと貴方、北イタリアのゲヴュルツでオススメのものはあるかしらオホホホ」って店員さんに聞いてみてください、したり顔で。きっとどれかは置いてあります。あと「この人ワイン知ってる人っぽいぞ」って思ってもらえて、良いワイン出してくれるかもしれません。もしくは店員さんにムカつかれます。責任は持ちません。
ネットでも本でも、ゲヴュルツトラミナーといったら、ほぼ必ずと言っていい程書かれることがあるんですよ。
「ブラインドテイスティングでもまず外すことがない個性的な香り」
って。
そんな書き方してくれるなよって、いつもいつもいつもいつも思うんですよね。
ただでさえ、一般の方々は「ワインってわかりにくい」「ワインってめんどくさい」って思う人が多いのに、こんなことばっか書かれてたら、余計に構えちゃうじゃんって。
実際、私自身この情報見てからというものの、ゲヴュルツトラミナー飲む時ちょっと緊張しながら飲んでましたしね。「大丈夫?私の味覚崩壊してない?」って。
今でこそ、「そんなことどうでもいいや」っていう無我の境地に達しましたが。
まぁ確かに、強烈な個性を持ちます。
それだけに「土地の個性」が出づらいのかな、といった印象もまたあります。
その香りの最たる特徴としてよく挙げられるのが、ライチ香。
もっと包括的に、“トロピカルフルーツ系”と考えて頂いた方がわかりやすいかもしれません。
そして、バラのような香り。
これ、読んだだけでも、何となく華やかなイメージしませんか。
そうなんです、華やかな香りなんです。同時に、その花の蜜のような甘やかさも感じられたりします。
そんで、その香りですが、産地や生産者によって、果実香が先行するもの、花の香りが先行するもの、様々あります。
例えば、こちらはスロバキアのゲヴュルツトラミネール。
TRAMÍN ČERVENÝ 2014 - výber z hrozna
このゲヴュルツトラミナーは、果実香が先行するタイプ。柑橘系のニュアンスの方が強いですね。
品種の特性として、糖度が高いため、比較的厚みのあるワインが多いゲヴルツトラミナーですが、このワインはフレッシュ・フルーティで、軽~く飲むワイン。
一方、同じスロバキアでも、こちら。
こちらは花の香りが前に出るタイプ。同時に、これはトロピカルフルーツ系の濃厚な果実香ですね。スロバキアのビオワイン生産者。
トロリと肉厚な印象で、豚肉なんかにも合わせられるワイン。仄かな苦味がアクセント。でもビオワインらしい、柔らかな口当たり。
そんでこちら。
TRAMÍN ČERVENÝ 2013 – slamové vino
デザートワインとして仕上げた甘口のワイン。
これはマンゴーのような濃厚な果実 / 花 / 蜜、渾然とした香りって感じでしょうか。
先程も書きましたが、ゲヴュルツトラミナーって、ブドウの糖度が高いんですよ。だから、フランスでもイタリアでも、甘口として造られることも結構あります。果皮が薄いからでしょうか、貴腐化しやすいらしんです。それも要因の一つなんでしょう。
というわけで、以上、ゲヴュルツトラミナーをまとめると
・ゲヴルツトラミナー君は、田舎から上京後、夜の世界に羽ばたいたよ
・良い産地は結構限られるよ
・ライチの香りって言われるけど、いろんなタイプがあるよ
・バラのような花や蜜の香りが華やかだよ
・スロバキアのゲヴュルツトラミネールも負けてないよ ・買ってね
と、以上が“品種のお勉強”という仮面を被った、清々しいまでの宣伝活動だったわけですが
この涙ぐましい企業努力を買って頂き、スロバキアのゲヴュルツトラミネールもお試し頂けたら、大変喜ばしいと同時に、タイピングで疲れたこの指も本望というものです。
スロバキアのゲヴュルツ、美味しいですよ。
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株式会社シェルドレイク 代表 ムラヤマ
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